人事が嫌うマナーの悪い中途社員の特徴

この記事を書いた人
長谷川/元・人事部

◆ブラック企業の人事部(現在退職済み)
◆終電退社・サービス残業当たり前
◆パワハラ・モラハラが横行
◆人事部として過去300人以上の退職者を見届けし者

転職面接でのマナー

転職面接は、新しい職場での第一印象を決定づける重要な機会です。
特にマナーに関しては、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思わせるための大切な要素となります。

ここでは、転職面接で気をつけるべきマナーについて詳しく解説します。

社会人としての基本マナー

まず、社会人としての基本的なマナーを身につけることが大切です。
例えば時間を守ること、丁寧な言葉遣いをすること、身だしなみに気を使うことなどが挙げられます。

時間を守ること

当然ですが面接には遅刻しないようにしましょう。
余裕を持って出発し、面接場所には10分前には到着していることが理想です。
もし交通機関の遅れなどで遅刻しそうな場合は、すぐに連絡を入れることが必要です。

丁寧な言葉遣い

言葉遣いはその人の人柄を映し出します。
面接官に対して敬意を持った言葉を使うことが重要です。
例えば、「了解しました」ではなく「承知しました」「かしこまりました」といった表現を使いましょう​。

身だしなみ

清潔感のある服装を心がけましょう。
派手すぎる服装やカジュアルすぎる服装は避け、スーツやオフィスカジュアルを基本とします。
また、髪型や靴の汚れにも注意を払い、全体的に整った印象を与えることが大切です。

面接での言葉遣い

言葉遣いは、面接において非常に重要な要素です。
適切な言葉を使うことで、面接官に良い印象を与えることができます。
正しい言葉遣いは、社会人としての成熟度やコミュニケーション能力を示す大切なポイントとなります。

面接官は、候補者がビジネスマナーを理解しているかどうかを言葉遣いから見極めます。

例えば、敬語の使い方一つであなたの印象が大きく変わることがあります。
面接の場では、日常的な言葉遣いを見直し、適切なビジネス敬語を使うように心がけましょう。

また、面接中の受け答えでは、相手の話をしっかりと聞き、的確な返答をすることが求められます。
あいまいな表現や軽い返事は避け、真摯な態度で応対することが重要です。
自分の意見を述べる際も、相手に敬意を持ち、丁寧な言葉を選ぶことで面接官に好印象を与えることができます。

このように、自分が思っている以上に言葉遣い一つで面接の結果が大きく変わることがあります。
正しい言葉遣いを習得し、面接の場で自信を持って対応できるよう準備をしておきましょう。

言葉遣いのミス

転職面接では、言葉遣い一つで面接官に良い印象を与えるか、逆にマイナスの印象を与えてしまうかが決まります。
特にビジネスシーンにおける適切な言葉遣いは、社会人としての基礎中の基礎です。

ここでは、よくある言葉遣いのミスとその正しい使い方について解説します。

「わかった」の表現

面接で「わかった」を表現する際、適切な言葉を選ぶことが大切です。

NG:「了解しました」
「了解しました」という表現は、目上の人に対して使うには不適切。
「了解」は、対等な立場や目下の人に使う言葉であり、尊敬の意味が含まれていません。
OK:「承知しました」/「かしこまりました」
これらの言葉は、目上の人や上司に対して使うのに適した表現です。
「承知しました」は相手の言葉を理解し、従う意志があることを示します。
「かしこまりました」はさらに丁寧な言い回しで、特に上司や取引先に対して使うと良いでしょう​。

「言った」の表現

目上の人が「言った」ことを表現する際にも、正しい敬語を使うことが求められます。

NG:「おっしゃられる」
「おっしゃられる」は一見適切な敬語のように思えますが、「おっしゃる」(尊敬語)と「られる」(尊敬語)が重なってしまうため、二重敬語となり不自然な言葉遣いになります。
OK:「おっしゃいます」/「おっしゃいました」
これらの表現を使うことで、自然な敬語を使った丁寧な言葉遣いができます。
「おっしゃいます」は現在形、「おっしゃいました」は過去形として使い分けましょう​。

「納得した」の表現

「納得した」を表現する際も、適切な敬語を使うことが重要です。

NG:「なるほどです」/「なるほど。」
「なるほどです」という表現は間違った使い方です。
「なるほど」は感嘆詞であり、「なるほどです」という敬語表現は存在しません。
OK:「承知いたしました」/「おっしゃる通りです」/「かしこまりました」
これらの言葉を使うことで、相手の意見に対する同意や理解を丁寧に表現することができます。
「承知いたしました」は、相手の意見を受け入れたことを示し、「おっしゃる通りです」は、相手の意見に完全に同意する場合に使います​。

「会社」の表現

会社を指す言葉も、場面によって適切な言葉を選ぶ必要があります。

NG:「貴社の~…」
「貴社」という言葉は書面で使う表現であり、面接の場では使用するのは誤りです。
OK:「御社(おんしゃ)」
「御社」は、口頭でのやり取りにおいて使うのが一般的であり、書面で使う「貴社」と区別して使い分けましょう。

マナー違反の具体例

面接でのマナー違反は、採用担当者に悪い印象を与えるだけでなく、採用のチャンスを逃す原因にもなります。

ここでは、私が人事部として働いていた時、実際に面接に来たマナー違反な人の例を紹介します。

面接での失礼な言動

面接中に失礼な言動をしてしまうと、どんなに優れたスキルや経験を持っていても、それが評価されないことがあります。

話を遮る

面接官の話を途中で遮るように自分の話をし出す人がいました。これは非常に失礼です。
相手が話し終えるまでしっかり聞くことが基本。
アピールしたい気持ちはわかりますが、自分の意見を述べる前に、相手の意見を尊重する姿勢を見せましょう​。

スマートフォンを触る

これは特にグループ面接を行った際に見られる行動です。
自分の番ではない時に、こっそりスマホを取り出して見ている人が時々いましたがこれは絶対に避けましょう。
手元が死角になっていたとしても、面接官側はすべて気づいています。

上から目線の態度

面接官に対して上から目線で話すことは避けましょう。
特に自分のスキルや経験を過度に誇示するような発言や態度は、謙虚さに欠けると見なされることがあります。
適度な自信を持ちつつ、謙虚な姿勢を忘れないことが大切です​。

質問に答えない

面接官からの質問に対して、的外れな回答や質問自体を無視することも当然ながらNGです。
質問の意図を理解し、的確に答えることで自分のコミュニケーション能力をアピールできます。

人事が見るポイント

面接で人事が特に注目するポイントはいくつかあります。

ここでは、面接での態度、コミュニケーション能力、そして細かな気配りについて詳しく解説します。
これらのポイントを押さえることで、面接官に好印象を与え採用の可能性を高めることができます。

面接での態度

まず、面接での態度はなによりも非常に重要です。
面接官は、あなたがどのような態度で面接に臨んでいるかをしっかりと見ています。

自信を持った態度

自信を持っていることは、面接官に対して安心感を与えます。
ただし、自信と過信は紙一重ですので謙虚さも忘れないようにしましょう。
自分のスキルや経験をアピールする際には、具体的な実績やエピソードを交えて話すことで、説得力が増します。

誠実な態度

誠実さは人間関係を築く上で非常に重要です。
面接官に対して誠実な態度を示すことで、信頼感を得ることができます。
例えば、知らないことやわからないことがあった場合は、無理に答えようとせず、「わかりません」と正直に答える方が良い印象を残すことが多いです​。

落ち着いた態度

緊張してしまうことは仕方ありませんが、落ち着いた態度を保つことも大切です。
深呼吸をしてリラックスし、自分のペースで話すことを心がけましょう。
面接官に対して落ち着いた態度を示すことで、冷静な判断力や問題解決能力をアピールすることができます​。

コミュニケーション能力

面接ではコミュニケーション能力も重要なポイントです。
ここでは、面接官に良い印象を与えるためのコミュニケーションのコツを紹介します。

明確な言葉遣い

曖昧な表現を避け、明確に自分の意見や考えを伝えることが大切です。
例えば、「多分」といった曖昧な言葉ではなく、「〜と考えています」といった具体的な言い回しを使いましょう​。

相手の話をしっかり聞く

コミュニケーションは一方通行では成り立ちません。
相手の話をしっかり聞き、その内容を理解した上で応答することが重要です。
面接官が話している時は、頷きながら聞くことでしっかりと聞いている姿勢を示しましょう。

適切な質問をする

面接の最後に質問をする機会がある場合は、適切な質問を準備しておくと良いです。
例えば、会社のビジョンや今後の展望について質問することで、あなたが真剣にその会社で働きたいと考えていることをアピールできます。

細かな気配り

細かな気配りができることも、面接で高く評価されるポイントです。

感謝の気持ちを伝える

面接の最後には、必ず感謝の気持ちを伝えましょう。
例えば、「本日はお時間をいただき、ありがとうございました」といった一言を添えることで、面接官に対する礼儀を示すことができます。

清潔感のある身だしなみ

身だしなみも細かな気配りの一つです。
清潔感のある服装や髪型を心がけることで、面接官に好印象を与えることができます。
特に、靴の汚れや服のシワなど、細かな部分まで気を配ることが大切です。

タイミングを考えた行動

面接の際の行動タイミングも大切です。
例えば、面接室に入る時や退出する時の挨拶、名刺の受け渡しなど、タイミングを考えた行動ができることで、スマートな印象を与えることができます。

これらのポイントを押さえることで、面接官に良い印象を与え、採用の可能性を高めることができます。
細かな気配りや適切なコミュニケーションを心がけ、面接に臨みましょう。

まとめ

面接でのマナーは、転職活動において非常に重要な要素です。
正しい言葉遣いや態度、コミュニケーション能力を身につけることで、面接官に良い印象を与えることができます。
言葉遣いのミスを避け、適切な表現を使うこと、面接前のリハーサルで自信を持って臨むことが大切です。
また、面接での態度や細かな気配りも評価されるポイントです。
これらのポイントを押さえることで、採用のチャンスを広げ、転職活動を成功に導きましょう。