【○月がベスト!】退職で失敗しないための時期選び

この記事を書いた人
長谷川/元・人事部

◆ブラック企業の人事部(現在退職済み)
◆終電退社・サービス残業当たり前
◆パワハラ・モラハラが横行
◆人事部として過去300人以上の退職者を見届けし者

退職する際に重要なのは、時期を選ぶことです。
後先を考えず適当な時期に仕事を辞めてしまうと、次の転職に悪影響を与えかねません。

今回は退職が有利に動く時期について人事部目線で解説します。

有利な時期はこれ

結論から言うと、退職が有利な時期は2・3月8・9月、そしてゴールデンウィーク明けです。

これらの時期に退職することで、スムーズに次の職場へ移行しやすくなります。

期の変わり目を狙おう

退職のタイミングとして最も有利なのは、期の変わり目を狙うことです。
期の変わり目には、多くの企業が新たな人材を求めており、採用活動が活発になります。

具体的には以下の時期が狙い目です。

2・3月に退社→4月入社

2月~3月にかけて退職し、4月に新しい職場に入社するのは非常に効果的です。
4月は多くの企業で新年度が始まり、新入社員の受け入れ準備が整っています。
このタイミングで入社することで、新卒と同様の研修を受けることができる可能性が高くなります。

8・9月に退社→10月入社

同様に、8月から9月に退職し10月に入社するのも有効です。
10月は多くの企業で第二の新卒採用の波があります。
この時期は年度の後半に向けて人員を補充する企業が多いため、採用のチャンスが広がります。

ゴールデンウィーク明けも有利

また、ゴールデンウィーク明けに退職するのも有利です。

4月に新入社員が入社した後、ゴールデンウィークを経て「思っていた仕事と違う」と感じて退職する人が出てくることが多くあります。
そのため企業はその穴を埋めるために採用活動を活発に行うことが多いのです 。

これらの時期を狙って退職することで、次の職場への移行がスムーズになるだけでなく、新たな環境でのスタートが有利になります。

次のセクションでは、これらの時期がなぜ有利なのか、3つの理由について詳しく解説していきます。

3つの理由

退職の時期を選ぶことで、転職先での環境や条件に大きな影響を与えることができます。
以下の3つの理由から、期の変わり目やゴールデンウィーク明けが特に有利であることがわかります。

新卒と同じサポートが受けられる可能性が高い

まず第一に、新卒と同じサポートを受けられる可能性が高いことが挙げられます。

特に4月入社のタイミングでは、多くの企業が新卒者向けの研修や教育プログラムを用意しています。
中途採用者もこのタイミングで入社することで、新卒と同様のサポートを受けることが可能になります。

また、10月入社も同様に有利です。
10月は多くの企業で新たな部署の発足や人員の再編が行われる時期であり、新しく入った中途採用者が既存のチームにスムーズに溶け込みやすい環境が整っています。

4月入社の新卒が入社してくる

4月は新年度のスタートであり、新卒者が一斉に入社する時期です。
このタイミングで中途入社することで、新卒者向けの研修プログラムを共有することができ、スムーズに新しい職場に適応することができます。

10月入社は異動時期

10月もまた多くの企業が新しい部署の立ち上げや人事異動を行う時期です。
このため、既存のチームに馴染みやすく、孤立感を感じることなく新しい環境で働き始めることができます。

同期の仲間が多い

第二に、同期の仲間が多いことも重要なポイントです。同じ時期に入社する仲間が多いことで、助け合いながら働くことができる環境が整います。

例えば、一緒にランチに行ったり仕事の悩みを共有したりすることができるため、職場での孤立感が少なくなります。
同じ時期に入社した仲間がいることは、特に新しい環境に馴染む際に大きな支えとなるでしょう。

内定が出やすい

第三に、内定が出やすいという理由があります。
企業は年度末や期の変わり目に向けて人員を確保しようとするため、この時期は採用活動が活発になります。

年度末には予算を消化したいという企業の事情があり、また新卒の採用の時期を避けて中途採用を強化する企業も多いです。

お盆や正月休みを避けた時期には、採用活動が集中的に行われるため、内定を得るチャンスが広がります。

さらに、新入社員と一緒に研修を受けさせることで効率的に人材育成を行いたい企業も多く、その結果として内定が出やすくなるのです。

他にも採用担当者目線の裏事情があるのでこっそりお伝えします。

年度末で予算を消化したい

企業は年度末に向けて予算を消化する必要があります。
このため年度末に近い時期には採用活動が活発になり、中途採用者にとって有利な時期となります。

お盆・正月休みを避けたい

お盆や正月休みを避けた時期には、企業の採用活動が集中的に行われるため、内定を得やすい時期となります。

新入社員と一緒に研修させたい

企業は新入社員と一緒に中途採用者を研修させることで、効率的に人材育成を行いたいと考えています。
このため、同じタイミングで入社することで研修の機会を得ることができます。

予算とノルマがある

企業には予算とノルマがあり、これを達成するために一定の時期に採用活動を強化することがあります。
このため、特定の時期に内定が出やすくなります。

3月が決算なので1月から応募を出す

企業の多くは3月が決算期であり、この時期に向けて1月から採用活動を活発化させます。
これにより1月~3月にかけて内定を得るチャンスが広がります。

この予算でエージェントに広告を出す

企業は予算を利用して採用エージェントに広告を出すことが多いです。
これにより特定の時期に採用活動が集中し、中途採用者にとって有利な時期となります。

ゴールデンウィーク明けは有利

ゴールデンウィーク明けに退職することは、転職活動を有利に進めるための戦略的な時期選びの一つ。
この時期には求人が増えるため、転職先を見つけやすくなります。

求人が増える理由

では、なぜゴールデンウィーク明けに求人が増えて有利なのか、その理由を具体的に見ていきましょう。

ミスマッチにより異動が起きる

ゴールデンウィーク明けには、4月に入社した新入社員や異動した社員の中で「思っていた仕事と違う」と感じる人が出てくることが多いです。

これによって退職者が増えたり、社内での異動が発生したりするため、企業はその穴を埋めるために新たな求人を出すことが増えます。

企業側としては、すぐにでも新しい人材を確保したいというニーズが高まるため、転職者にとっては求人が増える有利な時期と言えます。

ボーナスを貰って辞められる

多くの企業では、夏のボーナス支給が6月頃に行われます。
そのため、ゴールデンウィークが明けて翌月ボーナスを受け取った後に退職を考える社員が増える傾向にあります。

企業側もこの時期に退職者が増えることを見越して、新たな人材の確保を急ぐため、求人が増えるのです。

4月退職者も多い

4月は新年度の始まりであり、新しい環境や職場に適応できないと感じる人が退職を考える時期でもあります。

4月に退職する人が多いことで、企業はその穴埋めとしてゴールデンウィーク明けから積極的に求人を出すことが一般的です。
このため、ゴールデンウィーク明けには多くの求人が出され、転職者にとって有利なタイミングとなります。

ゴールデンウィーク明けの転職活動のポイント

ゴールデンウィーク明けに転職活動を行う際には、以下のポイントを押さえておくとさらに有利に進めることができます。

  • 求人情報をこまめにチェックする: ゴールデンウィーク明けは多くの企業が求人を出す時期なので、頻繁に求人情報をチェックし気になる企業には迅速に応募することが大切です。
  • 退職理由を明確にする: 転職先の面接では、なぜこの時期に転職を決意したのかを明確に説明できるよう準備しておきましょう。ゴールデンウィーク明けの転職活動は企業側も理解しているため、正直に理由を伝えることが信頼につながります。
  • ネットワークを活用する: 転職活動は情報戦でもあります。過去の同僚や友人からの情報も重要です。ゴールデンウィーク明けに転職を考えていることを周囲に伝え、良い情報を得られるようにしましょう。

揉めないための8のポイント

退職をスムーズに進めるためには、事前の準備と適切な手続きを行うことが重要です。
以下に揉めることなく円満に退職するための8このポイントを紹介します。

①1ヶ月~1ヶ月半までに退職の意思を伝える

退職を決意したら、できるだけ1ヶ月~1ヶ月半前には退職の意思を伝えるようにしましょう。
これは会社に対して十分な引継ぎ期間を提供するためでもあります。
円満に退職するためには早めに伝えることが望ましいです。

②最初に伝えるのはまず「直属の上司」

退職の意思を最初に伝える相手は、必ず直属の上司にしましょう。
上司に直接伝えることで、社内での情報の伝達がスムーズになり、トラブルを避けることができます。
上司が退職の理由や時期について理解を示してくれることで、その後の手続きが円滑に進むことが期待できます。

③「〇月〇日」に退職するとハッキリ言う

退職日を明確に伝えることが重要です。
「〇月〇日に退職します」と具体的な日付を示すことで、会社側も引継ぎや後任の手配を計画的に行うことができます。
曖昧な表現を避け、具体的な日付を伝えることで誤解や混乱を防ぐことができます。

③退職を伝える場所が大切

退職の意思を伝える際には、落ち着いた環境を選ぶことが大切です。
オフィスの共用スペースや雑談の場ではなく、会議室や上司の個室など、静かで集中できる場所で話すようにしましょう。
こうすることで真剣な話し合いができ、上司に対して誠実な態度を示すことができます。

④退職理由は本音を言わない

退職理由は本音を言わない方が良い場合があります。
例えば、「給与が低い」や「人間関係が悪い」といった理由は避け、「自己成長のため」「新しい挑戦をしたい」といった前向きな理由を伝えると良いでしょう。
これにより、上司や同僚との関係を保ちながら円満に退職することができます。

⑤退職届などの提出履歴は残しておく

退職届や退職願の提出履歴は、必ず記録として残しておきましょう。
電子メールや紙媒体で提出する際には、控えを保管し提出したことが確認できるようにしておくことが重要です。
これにより万が一トラブルが発生した場合でも、自分の立場を守ることができます。

⑥余裕を持った引継ぎが必須

退職にあたっては、余裕を持った引継ぎを行うことが求められます。
業務の進捗状況や担当業務の詳細を文書化し、後任者に引き継ぐための資料を準備しましょう。

⑦取引先にも退社することを伝える

取引先にも退社することを伝えることが必要です。
特に長期間にわたり関係を築いてきた取引先には、退職の旨を早めに伝え新しい担当者を紹介するなどの対応を行いましょう。

⑧退社する意思を変えない

一度退職を決意したら、その意思を変えないようにしましょう。
会社側から引き留めの提案があるかもしれませんが、自分の意志をしっかり持ち、ブレない態度を示すことが重要です。
退職の理由や新しい目標を明確に持っていることで、自信を持って退職の手続きを進めることができます。

まとめ

今回は人事部目線で退職をスムーズに進めるためには時期選びが重要という話をさせていただきました。
求人が増える期の変わり目やゴールデンウィーク明けを狙い、採用されやすいタイミングで転職活動をすればスムーズに新しい職場へ移行することができます。